1/144アッガイの旧キットを完全無臭モデリングしましたのでレビューします。エアブラシ全塗装とスミ入れはアクリルガッシュを用い、つや消しコートや接着剤も無臭のモノを使いました。
本投稿の内容をかいつまんでYouTubeにUPしています。動画で見たい方はこちらをどうぞ。
1/144アッガイ旧キットの内容
パーツ数は少なく、典型的なモナカ構造。可動部少なめです。
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後ハメ加工
胴体と四肢は分けて塗装したかったので、矢印部分を後ハメ加工をしました。あとはマスキングでしのぐ事にします。
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肩と股関節はボールジョイント?なのですが、これのガタがひどい。ゆるゆるなのでパーマネントマットバーニッシュ
で固めました。
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接着と合わせ目消し
接着剤は Plastic Magic という臭わない流し込み接着剤を使いました。少々お高いですが、本当に無臭で、ムニュもできますし、ランナーパテも作れます。
うまくムニュができなかった部分はランナーパテで埋めました。パテと言うにはかなり薄めですが・・・もっと濃く作った方がいいです。最終的には600番の耐水ペーパーで合わせ目を消しました。
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アクリルガッシュの調色
塗料はアクリルガッシュ12色セットを使いました。中間色は調色して作り出します。
初めての調色だったのでとまどりました。まずは牛乳パックの裏を使って少量の調色をします。ここで何色をどのくらい混ぜるのかを把握します。
把握したら、100均のマヨカップの中で必要な量を調色します。マヨカップは蓋ができるので便利です。希釈して蓋をしておくと2~3週間は持ちます。
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エアブラシ用にアクリルガッシュを希釈
希釈には、水とリキテックスのペインティングメディウム(以降PAと記します)を使います。
アクリルガッシュは乾くと耐水性になると言われますが、水だけで洗い流すのは難しいというだけで、綿棒に水をつけてこすると表面は少し剥がれます。
PAを混ぜると塗膜が水で剥がれにくくなります。これは後にスミ入れをするときに役立ちます。
エアブラシ用の希釈の割合は「アクリルガッシュ:PA:水=1:2:2」で使ってます。あらかじめ、PAを水で2倍希釈したモノを作っておくと便利です。
アクリルガッシュは半練りなので、割合で言われても難しいですよね。僕は紙に塗ってみて濃さを確認してます。ギリギリ下が透けないくらいの濃さ。シャバシャバよりは濃い感じです。
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希釈のトロみ具合を確認できる動画を作成しました。よろしければ参考にしてください。
アクリルガッシュのエアブラシ塗装
塗料をエアブラシのカップに入れる時は、100均で売ってる茶こしで濾過します。ノズルのつまり防止になります。
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以降は塗装の様子です。
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
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ちなみに、アクリルガッシュの塗面にマスキングゾル(改)
は合わないようです。塗面に癒着してキレイに剥がれないのです。マスキングテープ普通に使えました。
アクリルガッシュの筆塗り塗装
モノアイはマスキングがめんどうだったので筆塗りしました。筆塗りのコツは、縦→横→右斜→左斜と塗ることです。表面が平坦になり、ムラが無くなります。小さな面積ですが、このとおりに筆塗りしました。
頭部の黒色部分はマスキングが甘い部分があったのでレタッチしてます。濃茶は塗りが足りなかったのか、所々剥げてしまったので、レタッチしました。老眼なのでルーペ見ながら作業してます。
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アクリルガッシュでスミ入れ
一通り塗装が終わったらスミ入れをします。
アクリルガッシュの塗装の上からアクリルガッシュでスミ入れするにはどうしたらいいか?試行錯誤の末にたどり着いたのが、マツキヨハンドソープによる希釈です。
アクリルガッシュをマツキヨハンドソープで10倍希釈すると、次のような特性を持ち、スミ入れに使えるようになります。
- 細い溝に入りやすくなる。
- 塗膜は弱く、乾いても水でキレイに拭き取れる。
- 下地のアクリルガッシュを傷めにくい。
以降はスミ入れの様子の写真です。うまくスミ入できたと思うのですが、いかがでしょうか?
水で希釈すると、乾いてから水できれいに拭き取れません。マジックリンで希釈すると、拭き取るときに下地のアクリルガッシュが剥げてしまいます。マツキヨハンドソープは絶妙なんです。
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
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マットバーニッシュでつや消しコート
アクリルガッシュは剥がれやすいので、塗面保護の目的でU35マットバーニッシュを吹きます。 これは溶剤の入っていない無臭のつや消しコートみたいなものです。
アクリルガッシュはマット感が強いですが、これを吹くことにより落ち着いたつや消しになります。
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完成
各部を組み立てて完成です。可動範囲が狭いので立ちポーズしかとれませんが、出来栄えは大満足です。
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実はエアブラシを使うのもスミ入れするのも初めてでした。塗装ブース作りながらのキット制作、おまけにアクリルガッシュ塗装でしたから、初めてづくしでした。完成までに2ヶ月以上かってしましましたが、とても楽しかったです。これからも完全無臭でプラモ制作を楽しみたいと思います。
塗装環境の紹介
最後に塗装に使用している道具を紹介します。
<エアブラシ>
使用したのはAnestyの充電式エアブラシです。ハンドピースとコンプレッサーは直付けせずに付属ホースで繋いでます。音は静かとはいえませんが、深夜でなければ気にならないレベルです。エア圧は思ったより強いな、という印象です。
<塗装ブース>
塗装ブースはダンボールで自作しました。小さめなので14cmのUSBファンで済んでます。
フィルターはダンボールを重ねて作ったハニカムフィルターと、不織布フィルター2枚です。この3つのフィルターを間隔を開けて中に配置してます。
2次フィルターで塗料をほぼキャッチするので、そのまま室内に排気してます。有機溶剤を含まないので問題ないだろう…と思ってます。
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